夏の秋葉原では、なぜか氷柱が大人気である。2018年7月には同時に4箇所に出現しているのを確認した。その注目度はTwitterでどこに氷柱が出ているなどと情報が飛び交うほど。
もともと名物化したのは、10年近く前から電子雑貨系の三月兎1号店がPCパーツ店ひしめく通りで夏の土日限定で出したのが始まり。時期がくると「今年も来たぜ!! 三月兎1号店名物! 氷柱 \氷柱を置けないのか!!/ \自分が早く氷柱を置けばイイ。/ お前が早く氷柱を置けばイイじゃないか!! 等といったやじが聞こえた気がしたので、氷柱を置きます。」といった面白いPOP(2014年7月)を付けて氷柱を置いたりして人気になっていた。こうしたことが何年も続いてたので名物化したわけ。
「今年も来たぜ!! 三月兎1号店名物! 氷柱 \氷柱を置けないのか!!/ \自分が早く氷柱を置けばイイ。/ お前が早く氷柱を置けばイイじゃないか!! 等といったやじが聞こえた気がしたので、氷柱を置きます。」三月兎 1号店
残念ながらこの店の氷柱は2017年1月に閉店して消えてしまったのだが、2018年7月には、ドスパラ 秋葉原本店、ドスパラ 秋葉原別館、九州じゃんがら 秋葉原本店、肉の万世 秋葉原本店の4箇所で氷柱が出ているのが確認できた。単に氷柱だけで数えれば、むしろあれからだいぶ増えている。
「氷柱 世界文化遺産登録済み かの英雄 ドスパ・ラスタッフIII世(1794〜不明)が日本が暑すぎる為、少しでも日本を冷やそうとさ作成した伝説の氷。この氷をツイッターに投稿すると涼しくなるともっぱらの噂。現在はドスパ・ラスタッフIII世の意思を継ぐドスパラ店員が決して溶かさないように保管中。ある程度溶けると天変地異が起きて地球が即にバラバラになり中からゴ○ラが現れるという伝説が残されている。世界に一つしかない氷柱の為、非常に価値のある氷であることは間違いない。その価値はモナ・リザにも匹敵するという(スタッフAH談)」ドスパラ 秋葉原本店
特にドスパラ 秋葉原本店は、ドスパ・ラスタッフIII世なる架空の人物を出してきて伝説の氷だのと書いた面白いPOPもつけたりして、Twitterでは三月兎1号店の伝統を継いだといった評価も出ていた。
「名物じゃんがら氷柱」九州じゃんがら 秋葉原本店
九州じゃんがら 秋葉原本店でも「名物」とPOPに付けていたが、これも確か数年前からだろうか。肉の万世 秋葉原本店は桶に3つの氷柱を置いて「冷たくて気持ちいいよ!是非触ってみて!」というPOPを付けていた。
「モバイル会員限定ドリンク1本50ポイント お一人様2本まで」ドスパラ 秋葉原別館
なぜ氷柱がこれほど秋葉原で人気になるのかは昔から謎だなと思っているのだが、もともと日本人的美意識の風流なものとして氷柱が印象に残るのはもちろん、やはり単に置くだけでなく店独自の面白いPOPもついているというのが大きいんじゃないだろうか。それこそがサブカルっぽい“アキバ的”なところだろうし。
「ひんやり冷たい 氷柱 冷たくて気持ちいいよ!是非触ってみて!」肉の万世 秋葉原本店
氷柱を出すだけでもコストがかかるはずだが、オリジナルの面白POPを用意して恒例行事として続ければ、その店のブランド・愛着度は確実に増すわけで、広告宣伝と考えればある意味安いかもしれない。
この名物がどんどん引き継がれて秋葉原の名物としてずっと続いていくのだとすればかなり面白い。